産業保健のコツは「シンプル」!無理なく続く現場づくりへ

2025-07-28

産業保健師 産業保健師の基本

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毎日の産業保健業務、ちょっと疲れていませんか?
  • 「やることが多すぎて、終わらない」
  • 「書類仕事に追われて大事な面談の時間が取れない」
  • 「施策を実施しても、なぜか従業員の反応が薄い…」
そんなモヤモヤ、ありませんか?

健康診断管理からメンタルヘルス、保健指導、職場巡視や衛生委員会まで、産業保健の現場でやるべきことは本当にたくさん。
でも、業務が複雑になるほど、本来の目的=「従業員の健康支援」が遠ざかってしまうことも…

一番大切なのは「シンプルな仕組み」と「継続」

産業保健活動は、短期的な派手なイベントや“完璧な計画”よりも、「シンプルで無理なく続けられること」の方がずっと大事です。
健康づくりも会社の仕組みも「続く」ことで初めて成果が見えてきます。

小さな工夫や仕組みを日々積み重ねる。
これが、実は一番の近道なんです。

シンプルな産業保健のメリット

現場で“本当に使える”仕組みに

情報やルールがシンプルなら、現場で迷わず活用できます。たとえば健康診断の案内も
❌「本年度第一四半期における定期健康診断実施に関する通知」
⭕ 「健康診断のお知らせ:〇月〇日までに受けてください」
このくらいシンプルでOK

誰でも引き継げて“続く”しくみ

複雑すぎる方法は、その人しか分からなくなりがちです。
シンプルだと担当が変わっても、同じように続けられます。

改善(PDCA)が回しやすい

参加率や満足度など、シンプルな指標で効果を確認すると「どこを工夫するか」も見えやすくなります。

現場をもっと良くする「三つの視点」

産業保健の質を高めるコツは、三つの視点をバランスよく持つこと!

虫の目(細かくみる)

一人ひとりの健康状態や職場の動きを丁寧に観察する目

鳥の目(全体をみる)

会社全体の健康課題や傾向を俯瞰してみる目

魚の目(流れに気づく)

社会や働き方の変化、今後のトレンドを感じ取る目

このバランスを意識することで、今必要なこと・これからの課題が見つけやすくなります。

「続けられる」「シンプル」な産業保健を作るための5つのヒント

  1. 目的をはっきりさせる
    「なぜそれをやるのか?」を意識すると、ムダな作業が減ります。
    (例:ストレスチェック=メンタルヘルス不調の予防と職場改善)

  2. 優先順位をつける
    最初から全部やろうとせず、必須のこと(法定業務・健診フォロー)に集中。
    余裕ができたら、少しずつ広げるくらいで大丈夫です。

  3. “地味でも続く”を優先する
    派手なイベントより、コツコツ続けられる工夫を。
    担当が変わっても予算が変わっても、続けやすい設計を考えましょう。

  4. みんなの健康意識を育てる
    特定の人のフォローだけでなく、「小さなきっかけ」を全員に。
    健康情報を掲示したり、ミニ勉強会をしたり…
    小さな一歩でも、みんなで共有できると大きな変化につながります。

  5. ITやツールを積極活用
    エクセルや健康管理システムなど、単純作業は効率化。
    できた時間で「人にしかできないこと」に集中できます。

まとめ

シンプルな仕組みが、健康経営のカギ!
産業保健の業務は、すごく地道なものだからこそ、“続けやすい仕組み”が何より大切です。
そして、小さくともシンプルな工夫が、結果的に一番「効く」方法です。
今日から、「この業務、本当に必要?」「もっとシンプルにできないかな?」と少しだけ立ち止まってみてください。
ゆっくりでも一歩ずつ。無理なく続けることで、現場にも企業文化にも、きっと良い変化が広がっていくと思います。




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