「発達障害」という言葉を、最近はよく耳にするようになってきました。
「発達障害」は子どもだけでなく、おとなになってから診断される方もいます。
学生時代は特に問題視されなかったことが、社会人として仕事を行う中で様々な環境変化によって問題が生じ、身体的症状が出現し病院を受診してはじめて「発達障害」だとわかる、といったことはよくあります。
うつや不安障害など二次障害を引き起こす人もいるため、職場では何らかの対応を早期に実施する必要があります。
ここでは「発達障害」についてまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。
発達障害とは?
脳機能の偏りにあるといわれており、生まれつきの障害であることが特徴です。育て方や環境、本人の努力不足によるものでもありません。
発達障害にはさまざまな種類があり、人によって特性や症状の強さは異なります。
主な発達障害3つ
◎ 自閉スペクトラム症(ASD)…コミュニケーションが苦手
◎ 注意・多動症(ADHD)・・集中できない◎ 限局性学習症(SLD)・・読む・書く・聞く・話すが極端に苦手
具体的症状と対策
自閉スペクトラム症(ASD)
- 表情や仕草、身振りから相手の気持ちを読み取ることが難しい
- 「空気を読む」ということができない
- よくわからない冗談やたとえ話、暗黙のルールが伝わらない
- 自分が好きなことを一方的に話す
- 数名の集団での会話では話についていけなくなる
- 話に入っていけない
- チームでの作業ができない
- 自分のミスを注意されるとパニックになる
- 突然予定が変更すると対応できない
- タスクの同時並行ができない
→コミュニケーションが苦手で、マイルールを持つ人が多いため、集団やチームではなく、ひとでできる作業に変更
- 曖味な表現だと指示や質問の内容を理解できないことが多い
注意欠如・多動症(ADHD)
- 一つの作業をやっていても他の作業が気になるとそっちを始めてしまい結局全部中途半端になってしまう
- 物音や話し声がするとすぐに集中が切れる、注意がそれる
- 気が散りやすい
→集中できる環境を作る(パーテーションの設置、会議室などの個室を利用)
- 単純ミスが多い
- 物事の優先順位がつけられない
- 思いついたらすぐに行動する、すぐ口に出す
- 話が長く、要点をまとめれない。
- しゃべりだすと止まらない。
- 落ち着きがなく、じっとしていられない
- 片づけるのが苦手、忘れ物・失くし物が多い
限局性学習症(SLD)
- 文字を書くのが苦手
- 読むのが苦手
- 話を聞くことが苦手
症状や特性の強さは、ひとりひとり違います
治療法は?
発達障害の根本的な治療法はありません。発達障害からくる生活上の困りごとに対して、どうすれば良くなるか、様々なアプローチで探り、対処する方法を身につけることが重要です。
- 薬物療法
- 対処法を身につける
- 環境調整
- 周囲にサポートを求めることも必要
- 支援機関を活用
まとめ
職場で困りごとが発生した場合は、本人を変えようとするのではなく、本人の特性を理解することが一番重要です。

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