産業医巡視に同行しよう!産業保健師が現場支援に活かす“観察力”の磨き方🛠️

2025-01-23

職場巡視

t f B! P L


産業保健師には職場巡視の法的義務はありませんが、産業医の職場巡視に同行することで、現場の状況を直接把握し、従業員の働く環境を肌で感じることができます。
この経験は、面談や個別支援に活きてくる大切な機会です。

今回は、職場巡視の基本、同行時のポイント、職場巡視あるある(まそそセレクション)をご紹介します。

職場巡視について

職場巡視に関連する法律や用語解説をまとめています。
振り返りに活用してください。

職場巡視とは

作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態が働く人に有害な影響を及ぼすおそれがないか確認して行く行為で、労働安全衛生規則では、衛生管理者には週に1回、産業医には月に1回の実施が義務付けられています。

労働安全衛生規則

(衛生管理者の定期巡視及び権限の付与)
第11条 衛生管理者は、少なくとも毎週1回作業場等を巡視し、設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
(産業医の定期巡視)
第十五条 産業医は、少なくとも毎月一回(産業医が、事業者から、毎月一回以上、次に掲げる情報の提供を受けている場合であつて、事業者の同意を得ているときは、少なくとも二月に一回)作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

ここでポイント

産業保健師には法律で職場巡視の実施は義務付けられていません。
産業保健師+職場の「衛生管理者」として勤務されている方は、衛生管理者として職場巡視の実施が義務付けられています。

職場巡視に同行する際のポイント

職場巡視に同行する際に意識しておくと良いポイントを以下に挙げていきます。
ぜひ参考にしてみてください。

    1.目的を明確にする
            どんな情報を得たいのか、明確にしておこう!
 
    2.産業医や関係者と事前打ち合わせを行う
            産業医が重視している点、巡視のスケジュール等、事前に共有しておこう!

    3.現場を観察する目を養う
            従業員の動きや設備の状態、産業医の視点等を参考に観察力を高めよう!

    4.従業員と積極的に話す
            従業員と会話することで、現場のリアルな声を知ることができる!

    5.記録を残し、産業医と情報を共有する
            気づいたことはすぐに記録(📸)、巡視後に産業医や関係者と改善点を検討!

職場巡視あるある?

まそそセレクション!職場巡視あるある?をご紹介します。
共感してもらえるでしょうか・・・?

    1.前回指摘した箇所が改善されていない
            「またか…」と感じる瞬間
 
    2.指摘した部署だけは改善されるが、他部署には展開されていない
            横展開がなかなか進まない現実…
 
    3.安全帯やヘルメットを装着する機会に、特別感を感じる
            普段と違う装備に気分が引き締まる
 
    4.一見きれいな環境でも、細部を見るとリスクが潜んでいる
            表面だけではわからない部分が多い…
 
    5.巡視中の思わぬ雑談で有益な情報が
            現場のリアルな声を聞ける貴重な機会
 

まとめ

産業医の職場巡視に産業保健師が同行することは、現場を知る大切なチャンスです。同行することで得られる情報は、従業員の健康と安全を守るための具体的な支援に繋がります。ぜひこの貴重な機会を積極的に活用していきましょう




自己紹介

自分の写真
サクッと読める、産業保健!

アーカイブ